それぞれの登場人物が閉塞感にとらわれ、向き合う姿に感銘を受けたナリタ。不幸ばかりでなく、理想的な姿すらも人を停 […]
小説
「光の指で触れよ」池澤夏樹
家族とは何か、を問う作品を紹介します。前作「すばらしい新世界」で描かれた理想的な家族像が、もろくも崩れたところ […]
著者自身による解説 ~「空白を満たしなさい」の感想から~
今回はネタ切れのためコーナーをお休みさせていただきます(すみません)。「分人」という概念についてナリタは興味は […]
「空白を満たしなさい」「私とは何か」平野啓一郎
風や日差しも暖かくなり、春の訪れを感じる昨今ではありますが、この生命界の潮流に逆らってタナカは死に関わる作品を […]
失うことのスライドショー ~「薬指の標本」から~
かくも怪しき短編小説を語るために、今回の感想回は例外的に「ネタバレあり」のパートを用意しました。まだ読みたいけ […]
「薬指の標本」小川洋子
2014年一発目の作品は、妖しくも強烈な短編集をご紹介します。恋愛の痛みと恍惚を描く…部分よりも、登場する建物 […]
The end of the year, the end of the wonderful earth special
2013年最後のホンタナはスペシャルバージョン第二弾としまして、植物生理生態学者、田邊優貴子先生をお招きしてお […]
人外思考実験 ~「青い星まで飛んでいけ」の感想から~
科学技術だけでなく、ある意味で狂った舞台設定の中で描かれる人間性が魅力的な小川作品なのですが…もはや人間ではな […]
「青い星まで飛んでいけ」小川一水
アイソン彗星は思ったより明るくならなかったようですが、ラブジョイ彗星、リニア彗星など冬の夜空はこれからますます […]
どうしようもない孤独と研ぎ澄ましあい ~「一絃の琴」の感想から~
芸の道に全身全霊で取り組む女性を描く宮尾作品を堪能したナリタ。「序の舞」とはちがった主人公を支える存在、そして […]
「一絃の琴」宮尾登美子
あの「序の舞」から約一年、宮尾登美子作品をご紹介します。一弦琴にひたむきな情熱を傾け、ついには一大流派を築いた […]
「さくっと読む」を楽しむ ~「ビッグボートα」の感想から~
タナカの狙いどおり、分厚い本ながらさくっと読み終えたナリタ。単純で分かりやすい内容ながら次へ次へと読み進めさせ […]
「ビッグボートα」赤川次郎
多くの人に愛される赤川次郎作品の中でもめずらしい、著者初の海洋冒険ロマンを紹介します。壮大なプロジェクトにかか […]
均衡と調和 ~「スティル・ライフ」の感想から~
大事なのは、外の世界と君の中にある広い世界とのあいだに連絡をつけることー。様々な世界や人々のあいだに生まれる均 […]
「スティル・ライフ」池澤夏樹
池澤夏樹の原点に迫る作品を紹介します。科学と文学の融合を瑞々しい文体で描いた表題作に加え、父娘の間の距離感が独 […]
祝二周年!ホンタナマイルストーンスペシャル
お待たせしました!今週はホンタナのスペシャルウィーク第一弾、素敵なゲストをお招きして「自分のマイルストーンにな […]
二重らせんの物語 ~「匣の中の失楽」の感想から~
綾辻行人が裏表紙の推薦文にて「探偵小説というものの、ありとあらゆる魅力的な要素をぎっしり詰め込んだ玩具箱」と評 […]
「匣の中の失楽」竹本健治
戦後四大奇書のひとつを、おこがましくも紹介させていただきます。あの綾辻行人氏をはじめ多くの推理小説作家達の(や […]
お化け屋敷的小説 ~「悪の教典」の感想から~
次から次へと悪事を働く教師を描いた本作。高校という身近な舞台を描き、誰でも分かりやすい展開が”売れた”理由であ […]
「悪の教典」貴志祐介
今回はあえて「このミステリーがすごい!2011年国内部門第一位」、「週刊文春2010年ミステリベスト10国内部 […]