小説

「阪急電車」有川浩

新年度になって、ようやく新生活に慣れてきた方も多いと思います。かくいうタナカも、この春から満員電車に揺られて通勤するようになりました。というわけで今回は通勤通学のお供にもってこいの短編集をご紹介します。宝塚線を舞台にし、各駅ごとに章だてられた構成が目を引きますが、そこに登場する人物もまた魅力的です。婚約者を寝取られた女、亭主に先立たれた老婦人、はたまた初々しい大学一年生や社会人彼氏をもつ女子高生…。電車という、限られた時間と空間の中でこそ表れる人間性を、見事に切り取った作品です。(注:老婦人を演じたのは「大竹しのぶ」ではなく「宮本信子」でした。)

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