2012.10.2 語り継がれる物語 〜「静かな大地」の感想から〜

親から子、兄から弟、妻から夫、人から人へ向けて語る言葉たちをあつめて描いた宗形一族の叙事詩は、歴史小説にもドキュメントにも区分されない、静かで強いつながりをもつ世界観にあふれていました。アイヌにおける口伝えの文化をあえて言葉で描くという、小説の可能性の広さを感じさせる一作。実際に北海道へ行って感動してきたタナカとナリタが北国満載のトークを繰り広げます。
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2012.9.18 反戦 ~「グッドモーニング・ベトナム」の感想から~

領土問題についていろいろな思想や意見が飛びかっていますが、このタイミングでこの作品が選ばれたのも何かの縁でしょうか。音楽と笑いに乗りつつも、ときに表れる哀しみや隔絶感を見事に演じきったロビン・ウィリアムズを絶賛するナリタ。後にも先にも類を見ない戦争映画について語ってみました。
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夏休みのお知らせ

突然ですが、次週(8/21)と次々週(8/28)は更新をお休みさせていただきます。旅に出るわけでも、ネタ切れなわけでもありませんが、心機一転リフレッシュした声と内容でまた9/4にお耳にかかりたいと思います。

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「王様のレストラン」三谷幸喜

ナリタの人生を大きく左右することになった(?)三谷幸喜随一のコメディドラマ。経営不振に陥った元人気フランス料理店の立て直しに奔走する新オーナーと伝説のギャルソンが次第に不遜な店員たちを感化していく、そんな筋書きのもとに様々な人々の思惑が滑稽に交錯する大変によくできたドラマです。いずれナリタがホンタナで別途「王様のレストラン」を取り上げる時が来るかもしれません。大オススメです。

2012.8.7 滑稽なら面白いわけではない 〜「JUNO/ジュノ」の感想から〜

どうやらこの作品の面白さは、アメリカや日本といった風土の違いだけではない独自の個性によるものだということが分かってきたタナカとナリタ。しかしその先は依然としてナゾのまま。あれやこれやしているうちに、なぜか話は三谷幸喜の作品群にシフトします。はたしてJUNOの話に戻ってこれるのか?!
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「女子高生ちえの社長日記シリーズ」甲斐荘正晃
「投資ミサイル」竹内謙礼

タナカでも楽しく読めたビジネス書です。どちらも物語の体裁をとっていて、「The Goal」のようにケーススタディができますが、企業や投資について、一歩引いた目線でとらえる特殊な設定が妙に分かりやすいのです。とはいえ「もしドラ」ほど抽象的ではなく、今の社会人生活に近い内容なのがありがたい。入門用としておすすめです。

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「セックスのあと男の子の汗はハチミツのにおいがする」
「Girl’s 寓話」

@tokokick さんが言及されていた「草子のこと」という短編がどちらにも収録されています。

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「星守る犬」村上たかし(漫画)/瀧本智行(映画)
すみません数時間前に映画みたばっかなんですが、それでも取り上げたのはこの映画が「犬を飼う」の逆だったからです。つまり、犬が人を看取るというものだったんですね。
死後半年たった身元不明男性の白骨死体、そして死後約一ヶ月の犬の死体が、北海道のとある原野で発見されたところから物語は始まります。社会風刺、と、一言でかたづけられない重く苦しい(切ないどころではない)内容でしたが、世の中はこんなにもままならず、それでも美しい絆が残されていることを、名俳優、名舞台、そして名犬(!)が優しく伝えてくれる作品でした。他の「動物ー子供」のお涙頂戴ものとは違います。漫画も読んでみようと思います。

2012.3.20 サラリーマンとエゴイズム ~「自己愛とエゴイズム」の感想から~

ナリタによる紹介回から一週間・・・タナカは感動していた!かつてこれほどまでに、自分めがけて語りかけてくる新書があっただろうか、いや、ない!と、必要以上に興奮しているタナカ。悲哀や傲慢、自己嫌悪に陥っているサラリーマンが、良く生きたい、と、凹みながらも前向きになれる力をもらえる本です。いやあ、すごかった。ナリタくんありがとう、次も楽しみにしています。

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「奇面館の殺人」綾辻行人
タナカの心の声が聞こえたかのように、謎解きのワクワクを楽しませてくれるシリーズ最新作がやってきました!!著者の遊び心とミステリの情熱がふんだんに盛り込まれた、文字通りトリッキィな一冊に仕上がっています。タナカはこれでご飯三杯いけます。至福の時間でした。

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「月館の殺人(上・下)」 綾辻行人・佐々木倫子
鉄道界の重鎮である祖父から特別急行「幻夜」に招かれた女子高生の空海(そらみ)、そして”テツ=鉄道オタク”たち。テツたちの異常な鉄道偏愛ぶりに辟易する空海だったが、そんな中”テツキラー”と呼ばれる連続殺人鬼による犠牲者が出てしまい・・・。綾辻氏の繊細かつ大胆なストーリーと、佐々木氏の人間味あふれる描写力を、あます所なく盛り込んだ夢の共作。殺人事件をものともしないテツたちの熱意にも注目(?)です。

2011.12.20 差別化の効能 ~「ナポレオン狂」の感想から~

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「恐怖コレクション」阿刀田高
本書は恐怖についてのエッセイであると同時に、古今東西の傑作恐怖小説を知ることができる優れたブックレビューでもあります。怖いモノ好きな人にはもちろん、苦手な人がこれを読めば、駄作を看破し不必要に怖がらなくなる”審美眼”が得られるんじゃないかと思います。その上で怖い作品に出会えたとしたら、それはむしろ幸運と言えるでしょう。

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「別人『群ようこ』のできるまで」群ようこ
ひとりのOLが作家・エッセイストになるまでの、アクロバティックな時期を綴った自伝的エッセイ。悶々とする会社生活から、超零細書評誌「本の雑誌」の黎明期を支え、ついに「群ようこ」と名乗るまでの日々を、美化しない本音でビシバシ書いているのが爽快です。椎名誠率いるあやしいおじさん達を女性視点で見られる珍しい本でもあります。

「トイレット」荻上直子
”ばーちゃん”は日本人。英語も通じないし、表情も読めない。それでも家族なんだ―。トロントを舞台にした、国や言葉を超えた家族のあたたかさを感じさせてくれる、いつまでも大切にしたい作品。引きこもりピアニスト、ロボットオタク、エアギター少女の三兄妹と”ばーちゃん”が囲む食卓は、家庭というもののひとつの理想像である気がします。タイトルの由来と、切なくもおかしいラストも大好きです。

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「フィンランド語は猫の言葉」稲垣美晴
1970年代末、まだ日本人になじみのなかったフィンランドに留学した著者が、戸惑いながらも言葉や雰囲気の奥深さに魅せられていく様をつづった面白体験記。表題はフィンランドの人が相槌を打つとき「ニーン、ニーン」と言うことから来ているそうな。ヨーロッパ圏の人々にすら難解なフィンランド語とは、そもそもフィンランドで暮らすとは?新鮮な驚きと発見に満ちた日々を若々しい文章で描く、フィンランド入門の決定版。

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「ドロップ 1・2・3」鈴木光司
書籍と言えるかわかりませんが、これがタナカ家のトイレにある「日本一怖いトイレットペーパー」。

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「クライマーズ・ハイ」横山秀夫(小説)/原田眞人(映画)
日本航空123便墜落事故を追って奔走する地方記者たちの新聞魂を描いた名作。御巣鷹山で失われた多くの命、それをどうやって伝えればいいのか、伝える意味とは何なのか―。登山家たちとは違った視点から描かれる山での生死と、命≒情報を伝えるという宿命に真っ向から立ち向かう記者達の姿は、まさに生き様を見せつけられるものになっています。ヤマト、ローレライに続き、堤真一の演技にもご期待ください。

2011.11.8 人間の生き様を描く ~「神々の山嶺」の感想から~

久々のナリタ大絶賛!上下巻の長さを感じさせない展開、圧倒的な描写力、そして「人が生きること」を問いかけるメッセージ性、これぞ小説といえる作品に出会えたことを喜ぶ二人。自分にしかできないことに気づいてしまったらそれを表現せざるをえないという人間の性(さが)、伝説的な偉業に隠された不器用な人間味など、それぞれの視点からこの物語の奥深さに迫っていきます。

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「雑誌 日本語学 2011年11月号」
われらのナリタさんが雑誌に掲載されました!
第三章、言葉を巡る「何」と「なぜ」-生成文法の視点から-というタイトルで、福井直樹先生との共著になります。言語に興味がある人、ナリタさんに興味がある人、よくわからない人、とにかくみんなで書店へGO!

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「エッセイスト」玉村豊男
優れたエッセイとは何か、エッセイストになるためには、といった真面目な話から、原稿料、取材と経費、ストーカー対策などの現実問題まで、著者の波乱万丈の人生とその内情を赤裸々につづったエッセイスト入門書。ナリタの師であるチョムスキー先生に影響を受けたことなんかも書いてあります。こんなところでつながってたりするんですね。