2014.1.14 「薬指の標本」小川洋子

2014年一発目の作品は、妖しくも強烈な短編集をご紹介します。恋愛の痛みと恍惚を描く…部分よりも、登場する建物、職業、小道具、そしてタイトルまで、ありとあらゆる部分にタナカを嬉しくさせる「あやしさ」をたたえる表題作。そしてこれまたそそられる「六角形の小部屋」の二編を収録した、インパクトからは薄すぎるくらいの本作はタナカの小川扉を一気に押し開けました。

13:00〜 古典コテン「饗宴」プラトン
49:00〜 紹介コーナー

このエピソードを聴く

2013.6.4 101回目のプロポーザル 〜プラトン「国家」のイデア論をもとに〜

2週にわたってお送りしてきたマイルストーンスペシャル、ブランドニュースペシャルの興奮冷めやらぬ第101回の放送です。今回は今までホンタナで議論されてきた様々なトピック(言語、哲学、人間、科学、省略と強調、道徳、正義、自己愛、恋、旅、歌、オシャレ、などなど…)に関するひとつのナリタ的収束点のお話をさせていただきたいと思います。不勉強は重々承知ながらも、プラトンのイデア論を参照しつつ、人間として生きることのあり方について思うところを語ってみます。

27:50〜 新コーナー「タイトリング!!」
50:50〜 作品紹介
このエピソードを聴く

2013.5.7 新生活が不器用でもいいじゃない 〜「四月物語」の感想から〜

新しい環境になかなか馴染めず、しかしながらひたむきに暮らしていく主人公の姿に深い感銘を受けたナリタ。タナカ・ナリタの両氏が経験したほろ苦い思い出をふまえながら、「春」と人との関連性について思いを馳せてみました。

27:15〜 メール紹介コーナー
37:38〜 感想回
このエピソードを聴く

2013.4.30 「四月物語」岩井俊二

すべりこみでなんとか四月中に本作を紹介できてホッとしております。上京したての女子大生の期待と不安を美しい映像と音楽で織りなす本作は、春キライなタナカをも「いいなあ」と言わしめる魅力が凝縮しております。一年前とほとんど変わらない「タナカはなぜ春がキライか」のフリートーク含め、春にまつわる悲喜こもごもをご堪能ください。

21:10〜 古典コテン「霊感!」夢野久作
38:20〜 作品紹介
このエピソードを聴く

2013.2.12 「宙のまにまに」柏原麻実

二月も中旬。冬の寒さもあと少しといったこの頃、帰り道に見えるオリオン座がだいぶ傾いてきたことに季節の移ろいを感じるタナカであります(なんつって)。といったわけで、今回は学園天文部ものの漫画を紹介します。目立たず・ナメられずを信条とする主人公が、天真爛漫で星好きの幼馴染に強引に天文部に入部させられ…という、よくあるパターンの展開に加え、タナカにそぐわぬ可愛らしい画風に戸惑いを隠せないナリタ。夜空が澄みきったこの季節、心温まる星空青春グラフィティの魅力をお届けします。
このエピソードを聴く

23:20〜 解説の解説
36:00〜 作品紹介

おかざき真里先生にたっぷり語ってもらおうスペシャル

今年最後のホンタナは、ななななんと漫画家・おかざき真里先生をお招きしてお送りいたします!!本当です!!しかも先生自らに、特に思い入れの深い作品として宮尾登美子「序の舞」、副読本として雨宮まみ対談集「だって、女子だもん!!」の紹介までしていただくという、超豪華特大号となっております。恋愛と仕事に生きる女性達を描いてきたおかざき先生ならではの課題本に対し、「『&』の誰にも共感できない」とのたまったタナカ・『サプリ』を読み返し理解すべく努力してきたナリタの反応やいかに。先生ご自身の制作秘話なども織り交ぜた、極上のクリスマスプレゼント回です!!
このエピソードを聴く

本年も聴いていただき誠にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくおねがいいたします。
よいお年を!

2012.9.4 3度目の恋スペシャル

第10回の恋空スペシャル、一周年記念のおかざき真里作品スペシャルに続き、今回はゲストに谷真理子さん(@mariko_ish)をお迎えして恋愛をテーマに語りあいます。取り上げる作品は谷さんの生涯三本の指に入るという珠玉の一作、小池真理子の『恋』です。過去2回の恋愛談義を聴き、「こいつらなんにもわかってねえ!」と立ち上がった谷姐さんの挑戦と期待にタナカ・ナリタは(3度目の正直として)応えることができるのか!あらゆる恋の形を一冊に凝縮したかのような作品に対する三者の思い思いの感想戦をどうぞお楽しみ下さい。
このエピソードを聴く

2012.7.31 「JUNO/ジュノ」 ジェイソン・ライトマン

いよいよ本格的に暑くなってまいりましたが、皆様お元気でしょうか。というわけで、爽快というにはテーマが重いですが、なぜか晴れ晴れとした気分になる映画をご紹介します。ひょんなことから妊娠してしまった女子高生ジュノの物語ですが、この手の話にありがちな陰湿で投げっぱなしな展開とは一味ちがう、合理的かつ明るい雰囲気に目を奪われます。親子とは、家族とは、そして人を好きになるとは?タナカの「倫理観が崩れる」ほど、複雑なのに愛おしい人々のつながりを見事に描いた作品です。
このエピソードを聴く

2012.5.8 ホンタナ1周年特別企画:本当に読みたい恋愛マンガスペシャル

おかげさまでホンタナも1周年を迎えることができました!ということで今回は、素敵なゲスト、しかも2名、しかも女性!(@tokokickさんと@maom68さん)をお招きしまして、いつになく華やかなムードでお送りいたします。さらにゲストかつリスナーのお二人が自信を持っておすすめする作品についてタナカとナリタが感想を述べるという、リスナー提案型の企画がついに実現!その作品とは女性なら「イタタタ」となること間違いなしの、おかざき真里「&(アンド)」「友だち以上」。はたしてタナカ&ナリタの感想やいかに?!いつも以上に「!」多めの2時間弱をたっぷりお楽しみください。毎度ほのぼのしいホンタナを今後ともよろしくお願いいたします。

関連書籍

併せてどうぞ!

「海街Diary」吉田秋生
こちらも「ラヴァーズ・キス」と同じ世界観で鎌倉を舞台にした作品です。両親が出て行った家で暮らす社会人の三姉妹のもとに、中学生の異母妹がやってくるところから物語は始まります。複雑な家庭環境、大人の失恋、不器用な初恋、などなど、それぞれの姉妹が不安や悲しみにもまれながらも、鎌倉の美しい景色の中で仲良く(?)家族としての生活を共にしていく日々が描かれます。「ラヴァーズ・キス」との共通のガイドブック「すずちゃんの鎌倉さんぽ」と併読すれば、より鎌倉の舞台設定を楽しむことができます。

2012.3.27 「ラヴァーズ・キス」吉田秋生

もうすぐ春ですので、ひさしぶりに恋愛モノを取り上げます。とある鎌倉の高校を舞台にくりひろげられる男女の恋模様・・・よくある設定ですが、面白いことに途中から物語の視点が変わります。すると見えてくる各人の思惑、そしてそれぞれの恋。物語の深みが一気に広がり、”出逢ってしまった”喜びと苦しみが爽やかに描かれます。名作「BANANA FISH」にも通じる、人と人とがつながる難しさ、そして素晴らしさを感じさせてくれる作品です。

2012.2.14 好きなものは好きといえる気持ち抱きしめてたい〜「自分へのごほうび」の感想から~

この本に収められた様々な「自分へのごほうび」エピソードは住吉美紀さんの「好き」レーダーの柔軟さ・きめ細かさのようなものを如実に表していますね。好きなものは素直に好きと感じて喜ぼうという彼女流の生き方のエピソードに触発され、タナカ・ナリタも自分たちの好き嫌いをあれやこれやと好き勝手論じる回になりました。春先と花粉症と空気清浄、クシャミと笑い方の個人史、バナナマン日村勇紀と笑い方の伝染、ヨガと集中と達成感、キンモクセイの香りと見栄、セックス・アンド・ザ・シティとブリジット・ジョーンズの日記にまつわる(根拠なき;伊集院光的)非モテ説、面白い・つまらないと伝えることの責任と1Q84とナポレオン狂、自分の好き嫌い/興味への好き嫌い/興味、人の琴線の個別性・主観性――これらのキーワードのどれかひとつにでも興味を持たれた方、どうぞ聴いてみて下さい。(ちなみに当然ですがタイトルは槇原敬之「どんなときも」の歌詞より一部抜粋でした)

2011.7.19 第10回 ◯◯をたっぷり語ろうスペシャル

◯◯に入るべきは「ケータイ小説というメディア」だったり「カズヤ/タツヤ」だったり「自己中心性という残虐性」だったり「リアリティと世界の隔絶」だったり「レンアイ小説というホラー」だったり「愛情表現のベクトルとスカラー」だったり「読みたい恋愛小説」だったりと様々あり得るでしょうが、ともかく今回は第10回の節目にこんな特別企画にトライしてみました。ホンタナ全放送を通じて止むことなく言及されてきたかのベストセラー小説に送るタナカ・ナリタなりのみそぎ企画です。

第6回 関連書籍

併せてどうぞ!

「自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか」岡本太郎
自伝的エッセイについてはあまりぴんとくる物に出会ってこれなかったナリタですが、これは彼の記憶に残る数少ない一冊。これだけ情熱、一貫性とエネルギーで駆け抜けるようなスピード感で一冊書ききってしまう筆力に驚いたのを覚えています。底に書かれた言葉はどれも正直であるがゆえに厳しい物ばかりで、兜の緒を無理矢理グイグイ締め直される思いがします。特に印象に残っているのは以下の部分ですかね。

ぼくは“幸福反対論者”だ。幸福というのは、自分に辛いことや心配なことが何もなくて、ぬくぬくと、安全な状態をいうんだ。(中略)
 たとえ、自分自身の家がうまくいって、家族全員が健康に恵まれて、とても幸せだと思っていても、一軒置いた隣の家では血を流すような苦しみを味わっているかもしれない。(中略)
 ニブイ人間だけが「しあわせ」なんだ。ぼくは幸福という言葉は大嫌いだ。ぼくはその代わりに“歓喜”という言葉を使う。
 危険なこと、辛いこと、つまり死と対面し対決するとき、人間は燃えあがる。それは生きがいであり、そのときわきおこるのがしあわせでなくて“歓喜”なんだ。

なお、ナリタがこの著書を知るきっかけになったのはブログ「凹レンズ〜まとまりのない日記〜」このエントリでした。

第5回 関連書籍

併せてどうぞ!

「マンガの描き方ー似顔絵から長編まで」手塚治虫
言わずと知れた巨匠による親しみやすいマンガ手ほどき書。「マンガとは「省略」と「強調」である」、という簡潔にして含蓄のある言葉は、以来ナリタがマンガというメディア表現の可能性に想いを馳せる際に幾度となくリフレインしています。

2011.6.14 第5回「パーマネント野ばら」西原理恵子

「ホンタナ」で紹介する本は小説だけではありません。今回は鬼才・サイバラの個性的な作品群の中から、恋愛群像劇「パーマネント野ばら」を紹介します。恋愛モノはほとんど読んできていないタナカをもってしてもオススメしたくなる、恋のもつ怖ろしさと素晴らしさが詰め込まれた作品に対して、ナリタの反応やいかに?そしてさらに物語を楽しむサブ読本として、自伝的人生指南書「この世でいちばん大事な『カネ』の話」についても触れています。