2012.11.13 不満がないということ 〜「第六大陸」の感想から〜

ホンタナ第12回以来の小川一水SF第二作品目となりました。「第六大陸」のような上下二巻の長編小説に挑む小川一水と、「老ヴォールの惑星」などの短編小説に挑む彼との作風の違いに関してタナカ・ナリタが思うところを述べ合う感想回となりました。ナリタをして(ガメラ2のときのような)「そんなわけねえだろ」というような感情を一切抱かせないような徹底的に綿密な取材に裏付けされたこのSF小説はタナカ・ナリタに何を感じさせるのか。どうぞお楽しみ下さい。
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2012.11.6 「第六大陸」小川一水

秋の夜長におすすめの作品を紹介します。2025年、民間企業によって立ち上げられた月面開発計画「第六大陸」。近未来とはいえ宇宙の旅がまだまだ遠い存在である世界で、月に民間の施設をつくるための壮大なプロジェクトXが描かれます。様々な障害が立ちはだかる一大事業に挑む老若男女の熱い思いを綿密な科学考証が支える、至高のSF小説です。
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2012.10.23 「そらをみてますないてます」椎名誠

椎名誠の人生の集大成とも言える作品を紹介します。一九六四年、東京。深夜の地下室で皿洗いのアルバイトに明け暮れる青年がいた。一九八八年、タクラマカン砂漠。烈風と渇きに耐えながら夢に描いた場所へと歩き続ける男がいた。血と汗にまみれ世界を旅してきた著者の中に流れる熱き思いが、時間も場所も越えて描く「人生のクライマックス」。この本に出会えて本当によかった。
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2012.9.4 3度目の恋スペシャル

第10回の恋空スペシャル、一周年記念のおかざき真里作品スペシャルに続き、今回はゲストに谷真理子さん(@mariko_ish)をお迎えして恋愛をテーマに語りあいます。取り上げる作品は谷さんの生涯三本の指に入るという珠玉の一作、小池真理子の『恋』です。過去2回の恋愛談義を聴き、「こいつらなんにもわかってねえ!」と立ち上がった谷姐さんの挑戦と期待にタナカ・ナリタは(3度目の正直として)応えることができるのか!あらゆる恋の形を一冊に凝縮したかのような作品に対する三者の思い思いの感想戦をどうぞお楽しみ下さい。
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2012.6.26 ビジネスに効くホンタナスペシャル

会社員でありながらビジネス書を読もうとしないタナカの前に、一人のリスナーが立ち上がった!今回は数々のビジネス書を読んできたタナカの友人、ザキさんこと篠崎氏をお招きし、これぞと思う一冊を紹介してもらっちゃいました。話はビジネス書全般にひろがり、共通する独特の文体、セールスツールとしての役割、ビジネス書というジャンルとは?などなど、本としての楽しみ方を縦横無尽に掘り下げます。タナカとナリタの大きな資産になったスペシャル一時間半、これを聞いたらあなたもビジネスパーソン?!(効果には個人差があります)。
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2012.5.15 「模倣犯」宮部みゆき

先週の興奮冷めやらぬタナカとナリタですが、気を取り直して、ひきしめて参ります!二年目突入一発目に紹介するのは、宮部文学の最高傑作ともいえる長編犯罪小説です。ひとつの凶悪な犯罪事件が始まりそして終わるその過程に、どれだけの人々が巻き込まれるのか、そして苦しまされるのか、こんなにも描き切った小説をタナカは他に知りません。それにはこれだけの長さが必要だったんだと読了後に気付かされます。娘さんをもつ方、もちたい方、または自分が誰かの娘である方には特に読んで頂きたい。長編小説がもつ右往左往的な真価を最大限に発揮した大作です。

2012.1.24 「霧越邸殺人事件」綾辻行人

都心でも雪が降るほど、冬も本番になってまいりました。今回はそんな季節にぴったりな”吹雪の山荘もの”をとりあげます。怪しげな洋館、招かれざる客、外界との遮断、そして・・・と、推理小説のド定番でありながら、ひときわ上質の輝きを放つ本書の魅力とは何か。綾辻作品初期の傑作、満を持して紹介させてもらいます!

2011.11.29 「かもめ食堂」群ようこ

女流作家続きで今回は群ようこ「かもめ食堂」の紹介回をお送りします。北欧旅行から帰ってきたばかりのタナカですが、その旅行の際にちょうどフィンランドはヘルシンキを訪れていました。北欧の街並みの雰囲気に思いを馳せつつ、ほっと一息つけるようなハートウォーミングな物語を紹介します。2006年にこちらを原作とした映画も公開されましたのでそちらもあわせてお楽しみ下さい。

2011.11.22 優しく生きるとは何か ~「小暮写真館」の感想から~

『小暮写眞館』の帯には「数かぎりない伏線の終着駅 小説史上最高に愛おしいラストにあなたは何を思う、誰を想う?」とありますが、この物語で描かれる数々の伏線はそれぞれが人々の優しさのあり方と、それぞれが優しくあろうとするが故のすれ違いや摩擦を巡るストーリーを綴っていると思います。言いたいことをあえてぐっと飲み込む優しさ、誰かを傷つけようともあえて立ち上がって想いを吐き出す優しさ、約束を貫く優しさとあえて約束を括弧に入れる優しさ、誰かのためを想いあえてその人から離れようとする優しさと噛み付いても傷つけても一緒にいる優しさ、等々。今夜はそんな優しく生きることの難しさについてまたこの二人がああでもないこうでもないと各々の思いを語ります。

2011.7.19 第10回 ◯◯をたっぷり語ろうスペシャル

◯◯に入るべきは「ケータイ小説というメディア」だったり「カズヤ/タツヤ」だったり「自己中心性という残虐性」だったり「リアリティと世界の隔絶」だったり「レンアイ小説というホラー」だったり「愛情表現のベクトルとスカラー」だったり「読みたい恋愛小説」だったりと様々あり得るでしょうが、ともかく今回は第10回の節目にこんな特別企画にトライしてみました。ホンタナ全放送を通じて止むことなく言及されてきたかのベストセラー小説に送るタナカ・ナリタなりのみそぎ企画です。

2011.6.7 第4回 読書に求める要素あれこれ 〜「楽園」の感想から〜 vol.4

鈴木光司「楽園」の読書感想を皮切りに、「読書に何を求めるか」という疑問からふたりの話は様々なトピックに及びます。物語を読むことにどのような「気づき/breakthrough」を求めるのか、長編小説は大小の枝葉を配置できる(右往左往できる)自由をもって何をなすのか、理想の物語とはどういったものであるはずか、活字中毒の「目ごし」感、論文ですらひとつの文学でありうるということ、表現形式・スタイルによる制約とそこに見る消極的自由、繰り返し読みたくなる本の魅力、紙の本と電子書籍、などなど。70分にも及ぶ長大な回ですが、あえて無編集でお送りします。

2011.5.31 第3回(後編)「楽園」鈴木光司 vol.3-2

お待たせしました!後編では鈴木光司のデビュー作、「楽園」を取り上げます。代表作「リング」を含む強烈なメッセージ性を持つ作品がなぜ描かれるのか?原点となる本作から鈴木光司の持つ価値観、生き様に(やや引きながらも)迫ります。

2011.5.17 第2回「パタゴニア あるいは風とタンポポの物語り」椎名誠 vol.2

さっそく第1回に取り上げた「眼球綺譚」を読んだナリタの感想から第2回は始まります。はたしてタナカの解説は的を得ていたのか?!そして椎名誠の異色紀行文「パタゴニア」。作家人生を変えた旅で気づいた愛とは、自由とは何か、29分頃から紹介していきます。
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       併せてどうぞ!→ 

次回のポッドキャストは2011.5.24に配信予定。ナリタの「パタゴニア」の感想から始まり、話題は椎名誠という作家についてや紀行文の読み方、長編・短編という形式の特徴などに及びます。

2011.5.10 「眼球綺譚」綾辻行人 vol.1

栄えある第1回で紹介する作品は綾辻行人の怪奇譚短編集「眼球綺譚」。ミステリ作家・ホラー作家綾辻の作品の魅力に迫ります。
   併せてどうぞ!→ 
                「猿の手」の話は宮部みゆきの贈る物語に含まれています。