2014.4.8 「入神」竹本健治

今回は熟練小説家竹本健治による異色のマンガ作品をご紹介したいと思います。小説家になる前は全くのマンガ家志望青年であり、小説家としてデビューした後もマンガ執筆に憧れを抱き続けてきたという竹本氏が、21年の小説家人生の果てに満を持してお送りするマンガ処女作のテーマは「囲碁」。竹本氏の夢の詰まった一冊をどうぞお楽しみください。今回は1ヶ月後に迫った3周年スペシャルの企画の一部発表とメッセージテーマ募集もしておりますのでどうぞお聴き逃しなく!

9:20〜 私も投稿してみました
21:00〜 紹介回
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2014.2.4 好きなことを押しつけない 〜「山賊ダイアリー」の感想から〜

「山賊」「奮闘記」と、勇ましいタイトルでありながら、その実、好きなときに好きなように狩りをしていく姿に親しみを感じる本作。ナリタは「一年に数回会う友人と語っているような」面白さと評します。あれもこれも伝えたがる作品が多い中、好きなことを表現する面白さと難しさについて迫ります。
14:54〜 古典コテン「変身」カフカ・フランツ
27:40〜 感想回
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2014.1.28 「山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記」岡本健太郎

少し前に、NHKにて「狩りガール」なるものが紹介されたのをご存知でしょうか。はたまた、某大学には「狩り部」なるサークルもあるようで…時代はモ◯ハンからリアルハンティングに移っているのか?!ということで、今回は狩猟マンガを取り上げます。岡山にて繰り広げられる鳥獣とのかけひきは真剣ながらも面白おかしく、獲物の食べ方についても惹かれたり引かれたり、とにかく狩猟の悲喜こもごもを堪能できます。

18:58 古典コテン「青色本」ルードヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン
50:18 紹介回
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2013.9.17 「2001夜物語」星野之宣

お待たせいたしました!夏休み明け一発目はタナカとナリタが盛り上がるにふさわしい、SF漫画の名作を取り上げます。道具や火を使い出したように、人類は技術と知恵を駆使して広大な宇宙へと進出していくー。はるかな時空の流れをアラビアンナイトよろしく短編で紡ぎだす、壮大にして緻密なドラマがそこにはあります。フリートークもコーナーもからめて技術と人間との関係を飛ばし気味で語ってみました!

16:12〜 古典コテン 「風立ちぬ」堀辰雄
31:26〜 紹介回
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2013.2.12 「宙のまにまに」柏原麻実

二月も中旬。冬の寒さもあと少しといったこの頃、帰り道に見えるオリオン座がだいぶ傾いてきたことに季節の移ろいを感じるタナカであります(なんつって)。といったわけで、今回は学園天文部ものの漫画を紹介します。目立たず・ナメられずを信条とする主人公が、天真爛漫で星好きの幼馴染に強引に天文部に入部させられ…という、よくあるパターンの展開に加え、タナカにそぐわぬ可愛らしい画風に戸惑いを隠せないナリタ。夜空が澄みきったこの季節、心温まる星空青春グラフィティの魅力をお届けします。
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23:20〜 解説の解説
36:00〜 作品紹介

2012.5.8 ホンタナ1周年特別企画:本当に読みたい恋愛マンガスペシャル

おかげさまでホンタナも1周年を迎えることができました!ということで今回は、素敵なゲスト、しかも2名、しかも女性!(@tokokickさんと@maom68さん)をお招きしまして、いつになく華やかなムードでお送りいたします。さらにゲストかつリスナーのお二人が自信を持っておすすめする作品についてタナカとナリタが感想を述べるという、リスナー提案型の企画がついに実現!その作品とは女性なら「イタタタ」となること間違いなしの、おかざき真里「&(アンド)」「友だち以上」。はたしてタナカ&ナリタの感想やいかに?!いつも以上に「!」多めの2時間弱をたっぷりお楽しみください。毎度ほのぼのしいホンタナを今後ともよろしくお願いいたします。

2012.4.17 「癒される」とは何か 〜「犬を飼う」の感想から〜

ペットを飼うということにまつわる悲喜こもごもがいろいろな形で描かれた作品ですが、やはり第一章「犬を飼う」が描く死にゆく飼い犬を看取るエピソードは特に印象的です。ペットを飼うとはどういうことか、何を得、それと引きかえに何を失うことなのか、色々と考えさせられます。今回の感想回において、ナリタは自分の今は亡き飼い犬の話や、おかざき真里「サプリ」、西原理恵子「パーマネント野ばら」、安住紳一郎の日曜天国などで紹介された様々なエピソードを引き合いに出しつつ、「癒す」とは何か、「癒される」とは何かということについてタナカとあれこれ議論しています。お楽しみください。

2012.4.10 「犬を飼う」谷口ジロー

うちには猫がいます。外に出たこともないお嬢様で、ドアが閉まっているとガラス越しにじっと見つめながら「開けて」と無言でせがみます。部屋の片づけをしていると「何やってるの」と近づいてきて、2、3秒見つめると「じゃね」と去っていくクールビューティでもあります。猫と犬の違いはあるとはいえ、彼らと生きることの意味を淡々と問いかける作品を今回は紹介します。単なるペット以上である存在の犬や猫を、作者自身の体験をもとに描いた短編集で犬猫ファン以外も必見!

関連書籍

併せてどうぞ!

「海街Diary」吉田秋生
こちらも「ラヴァーズ・キス」と同じ世界観で鎌倉を舞台にした作品です。両親が出て行った家で暮らす社会人の三姉妹のもとに、中学生の異母妹がやってくるところから物語は始まります。複雑な家庭環境、大人の失恋、不器用な初恋、などなど、それぞれの姉妹が不安や悲しみにもまれながらも、鎌倉の美しい景色の中で仲良く(?)家族としての生活を共にしていく日々が描かれます。「ラヴァーズ・キス」との共通のガイドブック「すずちゃんの鎌倉さんぽ」と併読すれば、より鎌倉の舞台設定を楽しむことができます。

2012.3.27 「ラヴァーズ・キス」吉田秋生

もうすぐ春ですので、ひさしぶりに恋愛モノを取り上げます。とある鎌倉の高校を舞台にくりひろげられる男女の恋模様・・・よくある設定ですが、面白いことに途中から物語の視点が変わります。すると見えてくる各人の思惑、そしてそれぞれの恋。物語の深みが一気に広がり、”出逢ってしまった”喜びと苦しみが爽やかに描かれます。名作「BANANA FISH」にも通じる、人と人とがつながる難しさ、そして素晴らしさを感じさせてくれる作品です。

2012.3.6 良くも悪くもリーダーシップ ~「Heaven?」の感想から~

たとえ困難でも進むべき道を示し、人々を導く存在。この物語の裏主人公ともいえるオーナー黒須仮名子は、名実ともに「ロワン・ディシー」のリーダーであるといえます。しかしながらその信念は、自分が食べたいものを出すという、接客理念とは正反対のものでした。それでも従業員はオーナーに魅かれ、客はレストランに魅かれていきます。オーナーのリーダーシップとは何なのか?そこに哲学を求めるナリタ、理由のなさに価値を見出したいタナカ。それぞれの視点から、意外と(?)示唆に富んだ本書の面白さを、するめのように噛みしめていきます。

2012.2.28 「Heaven? -ご苦楽レストラン-」佐々木倫子

広大な墓地の一角にひっそりと建つフレンチレストラン。「ロワン・ディシー(この世の果て)」の名のとおり、そのレストランは繁華街からも、売上からも、そして理想のサービスからも遠かった―。傍若無人なオーナー、素人同然の従業員、スランプに陥りやすいシェフ、それらを諦観の念で受け止める主人公・・・まさに佐々木ワールド全開ともいえるキャラクター布陣でフレンチという一大食文化を料理した意欲作です。そのわりに、はじめは他の佐々木作品よりも見劣りしたと言いだすタナカ。当時の不満、そして今あらためて感じる面白さとは?「動物のお医者さん」「おたんこナース」とは一味違う魅力を紹介していきます。

2012.1.17 見えないものが当たり前にいる風景 ~「ぎんぎつね」の感想から~

神社系マンガ「ぎんぎつね」の感想回です。落合さよりさんの溢れ出る神社愛が絵のタッチや物語の描き方などに如実に現れている作品でした。目に見えない信仰の対象をあえて愛くるしいぬいぐるみのような姿の神使たちによって擬人化させるというのは神社愛好家としては冒険的な試みだったのだろうと想像しますが、そのようにして描かれた見えざるものが当たり前のように人間とともに悩んだり迷ったり泣いたりしながら生きているのをここまで当たり前のように描かれると、まるでそんな日常が本当に我々の生活の奥行きとして広がっているのかもしれないというような不思議な気分になるマンガです。読んだ後で神社に行ったら少しお参りをする感覚が少し変わるかもしれませんよ。

2012.1.10 「ぎんぎつね」 落合さより

新年の幕開けとなる一作目は、連載中の神職系マンガ「ぎんぎつね」を取り上げます。主人公の現役女子高生、冴木(さえき)まことは冴木神社の十五代目跡取。宮司の父、友人たち、そして”神使(しんし)”との交流をへて、まことは神社・神職の意義について考えを深めていく。日常の中にある神社、または神社の日常を親しみやすく描き、何気なくお参りしている寺社仏閣への意識を改めさせてくれる、そんな作品です。青少年たちの成長物語としても楽しめます。


本年もどしどし紹介していきますので、よろしくお願い致します。

第6回 関連書籍

併せてどうぞ!

「自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか」岡本太郎
自伝的エッセイについてはあまりぴんとくる物に出会ってこれなかったナリタですが、これは彼の記憶に残る数少ない一冊。これだけ情熱、一貫性とエネルギーで駆け抜けるようなスピード感で一冊書ききってしまう筆力に驚いたのを覚えています。底に書かれた言葉はどれも正直であるがゆえに厳しい物ばかりで、兜の緒を無理矢理グイグイ締め直される思いがします。特に印象に残っているのは以下の部分ですかね。

ぼくは“幸福反対論者”だ。幸福というのは、自分に辛いことや心配なことが何もなくて、ぬくぬくと、安全な状態をいうんだ。(中略)
 たとえ、自分自身の家がうまくいって、家族全員が健康に恵まれて、とても幸せだと思っていても、一軒置いた隣の家では血を流すような苦しみを味わっているかもしれない。(中略)
 ニブイ人間だけが「しあわせ」なんだ。ぼくは幸福という言葉は大嫌いだ。ぼくはその代わりに“歓喜”という言葉を使う。
 危険なこと、辛いこと、つまり死と対面し対決するとき、人間は燃えあがる。それは生きがいであり、そのときわきおこるのがしあわせでなくて“歓喜”なんだ。

なお、ナリタがこの著書を知るきっかけになったのはブログ「凹レンズ〜まとまりのない日記〜」このエントリでした。

第5回 関連書籍

併せてどうぞ!

「マンガの描き方ー似顔絵から長編まで」手塚治虫
言わずと知れた巨匠による親しみやすいマンガ手ほどき書。「マンガとは「省略」と「強調」である」、という簡潔にして含蓄のある言葉は、以来ナリタがマンガというメディア表現の可能性に想いを馳せる際に幾度となくリフレインしています。

2011.6.14 第5回「パーマネント野ばら」西原理恵子

「ホンタナ」で紹介する本は小説だけではありません。今回は鬼才・サイバラの個性的な作品群の中から、恋愛群像劇「パーマネント野ばら」を紹介します。恋愛モノはほとんど読んできていないタナカをもってしてもオススメしたくなる、恋のもつ怖ろしさと素晴らしさが詰め込まれた作品に対して、ナリタの反応やいかに?そしてさらに物語を楽しむサブ読本として、自伝的人生指南書「この世でいちばん大事な『カネ』の話」についても触れています。